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ゆっくり歩こう

ウクレレ楽譜

ウクレレ楽譜
ご訪問ありがとうございます。

古典曲を編曲してウクレレ用楽譜を作ってみました。
手書きで世間様に公開するのも気が引けますが、良ければ弾いてみてください。素人の編曲ですから怪しいところもありそうですが。
コピー、演奏、改変フリーです。
(FC2無料版ではPDFの貼りつけができないのですね。 JPEG画像で失礼します)

1.キラキラ星#1
猿でも弾ける世界一簡単なウクレレ楽譜です。バカみたいに簡単です。ウクレレを初めて触ったという人もその場で一曲!
ただ、TAB譜の読み方だけはどこかで調べてくださいね。
キラキラ星#115030201

2.キラキラ星#2
上記の曲ではあまりに簡単すぎて物足りないでしょうから、ウクレレを初めて触る入門者の練習用にこちらをどうぞ。センスのある人なら一日で弾けるでしょうし、そうでない方も一週間もあれば弾けると思います。「ウクレレを一曲弾ける」と公言できます。
キラキラ星#215030301

3.さくらさくら
こちらはぐっと難しくなって中級者向けです。実は私もうまく弾けませんが^^;
通常の優雅な曲調ではなくて、ハイテンポかつやや悲愴感のある調べにしてみました。
さくらさくら1
さくらさくら2
さくらさくら3



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ウクレレの上達法

ウクレレの上達法
ご訪問ありがとうございます。

ウクレレ壁掛け
ウクレレ本棚

ウクレレという楽器は自分なりのレベルで遊び気分で楽しく弾けばいいのだと思います。幸いにして(?)東京芸大や桐朋音大とかにはウクレレ学科は存在しませんので音大受験に向けて死にもの狂いの練習をする必要もないでしょう。
ただそれでも、できることならばより上手に弾きたいものですよね。
今日は私なりのウクレレを上手に弾くための一風変わった超簡単な上達法をご紹介したいと思います。
と言っても上手でない私の言葉は説得力ないかもしれませんが、まぁちょっと参考にしてください。

・その1
ご紹介するのはウクレレの「練習法」ではなくて「上達法」です。
上達するためには実はたくさん練習するしかなく、ウクレレの場合も王道はないのです。それを言っては身もふたもないのですが、ではどうすればたくさん練習できるかを考えましょう。
私が提案するのは、「身の回りにいつもウクレレが置いてある環境をつくる」ということです。
みなさんはご自宅においてウクレレをどこで弾きますか? 「リビング」という人が多いでしょうか。これをもっと広げましょう! キッチンや寝室などいろいろなところに置いておき、いつでも手に取れるようにしておくのです。そうすると、ウクレレが目に入りちょっとした時間に手を伸ばしてみたくなるものです。そのためにはウクレレが2台、3台と必要になってしまいますが、あくまで練習用のサブウクレレと割り切ってリサイクルショップで安物を買ってくればいいのです。
ウクレレはギターなどと違って場所もとりませんので、このようなことが十分可能だと思います。
上記の写真は私の家のキッチンとリビングの写真ですのでご参考まで。食器棚用ハンガーは自作しました。
私の場合このような措置をしてから間違いなく演奏頻度が増し、そしてウクレレが上達したような気がします。

・その2
ウクレレに限らないのですが、楽器練習における大きな問題点が「音量」ですよね。ウクレレもあの小さいボディから意外にも大きな音がでます。近所やご家族から苦情がきそうで夜間練習は気が引けることでしょう。でも夜間しか練習できないという方も多いと思います。
そこで、簡単な解決法、「ティッシュのミュート」です。超簡単、上記写真の一台のように弦下にティッシュを入れるだけです。これで音量は大幅に減衰していつでも気兼ねなく練習できるはずですのでぜひ試してみてください。
お金に余裕のある方はエレキウクレレをどうぞ。ヘッドホンを利用できます。

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ウクレレ弾きは自由人

ウクレレ弾きは自由人
ご訪問ありがとうございます。

ウクレレという楽器はハワイが発祥であることはよく知られていると思いますが、そのさらにルーツはポルトガルの「ブラギーニャ」という楽器なんだそうです。でもそのブラギーニャはあまり発展せずに(消滅した?)、その流れをくんでウクレレがハワイで一大発展を遂げたのですね。
ポルトガルといえばイベリア半島でギター発祥のスペインの隣国ですよね。弦楽器(擦弦楽器除く)については、イベリア半島において手軽なブラギーニャ≒ウクレレはすたれてしまい、大型のギターが発展したわけです。
考えてみれば、ここ日本でも沖縄では手軽な三線が弾かれていましたが、本州など本土ではより大型の琵琶や琴が長い間使われてきて、三線が本土でも弾かれるようになったのは江戸時代になってからだと思います。
そう考えるとウクレレや三線などのポータブルで手軽な弦楽器というのは南国(低緯度地方)で受け入れられ、より大型の弦楽器は比較的高緯度地方で受け入れられるという法則というか傾向がありそうです。
どういう理由なのかは私には分かりませんが、おそらく南国人と高緯度地方人との気質の違いに起因しているのでしょう。根本的気質が違うのかもしれません。

以前に私の注目しているウクレレプレーヤーをご紹介しました。こちらのページ(http://parmesan111.blog.fc2.com/blog-entry-73.html)です。
このときにご紹介した人たちの居住地、出身地を確認してみましょう。以下のようになります。
・ジェイク・シマブクロ;ハワイ(沖縄系)
・ジェームス・ヒル;カナダ
・タイマネ・ガードナー;ハワイ
・カレイ・ガミアオ;ハワイ
・Aldrine Guerrero;ハワイ(フィリピン出身)
・カマテツ;北海道出身
・名渡山遼;沖縄出身
・かどさん;東京出身
・高橋重人;岡山出身
なんとハワイ、沖縄、フィリピンなど南国系の人が多いことに驚かされます(カナダや北海道もいますが)。
やはりウクレレというのは南国人の遺伝子を強く刺激する楽器なのかもしれません。私は前回のブログで「もう、ウクレレはハワイアンから決別するときが来ているのです」と主張しましたが、ウクレレは南方地域とそうは簡単に分離できるものではないのかもしれませんね。それは歴史が見守っていくことでしょう。



さて、ウクレレを弾く人種としては南国の人たちとは別の人種グループが存在します。それはブーちゃんや牧伸二などのちょっと変わったお笑い芸人達ですね。日本だけではなくてアメリカでもそういう例はあるようです。
これもなぜなんだかよく分かりませんが、なにかこうゆる~ぃ感じがよくマッチするのでしょうか。
以前は、ウクレレ弾き=ちょっと変わった人達、という概念が形成されていたようにも思えます。

ちなみに、私は南国ではなく東京在住でしてお笑い芸人でもありませんが、ちょっと変わり者という点ではウクレレ奏者のひとつのカテゴリーに属しているのかもしれません^^;
あらためて考えるにウクレレ弾きという人種はもしかすると、一言で総括すれば「自由人」なのかもしれません。

でも、自由人でもない、変わり者でもない普通の良識ある皆さまも是非ウクレレを手に取ってみてくださいね。

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ウクレレ改称【4ミニ】の提言

ウクレレ改称【4ミニ】の提言
ご訪問ありがとうございます。

ウクレレのことなんかブログに書いても誰も読んでくれないだろうと思っていたのですが、殊のほか多くの方に訪問していただけたようです。皆さまありがとうございました。

ところで、当ブログでウクレレの話題に目を通していただいた方の中には少し違和感を感じた方もいらっしゃるかもしれません。
それは、「ウクレレの話なのにハワイアンとかフラダンスとかの話題はないの?」 という素朴な疑問でしょうか。そう、私はウクレレは好きだけどハワイアンもフラダンスの伴奏も全くやらない人間なのです。
私のレパートリーはクラシックやポップスやアニソンとかばかりでしてハワイアンは弾けませんし弾くつもりもないのです。大定番のアロハオエすら弾きません。知り合いのウクレレ弾き仲間からは親切心から「ハワイアンも弾けた方がいいよ」とアドバイスされることもありますが、そういう気にはなれないのです。申し訳ないですけど興味がないのです。

ウクレレを始める人の多くは「ハワイアンをやりたい」という動機でスタートしているようです。一方、私の場合は「手軽で和音を出せる多用途の汎用楽器を弾きたい」という目的で楽器探しをしてウクレレにたどり着いたのです。しかも、愚鈍な私は「ウクレレ」という楽器がハワイアン専用楽器ではなくて汎用に使えるはずだと気づくまでには非常に長い時間がかかりました。私も、ウクレレ=ハワイ、という呪縛にとらわれていたのです。
ウクレレを選んだのは大正解だったと今でも思っていますが、やがて私なりに違和感を感じることになります。
それは、ウクレレ奏者はハワイアンをやる人ばかりが多くて、私のようなポップスをソロで弾くという者の人口が少なくて肩身が狭いということです。
また、世間でもウクレレと言えばハワイアンソングの専用楽器として見られているようです。
以前の記事(http://parmesan111.blog.fc2.com/blog-entry-73.html)でご紹介したように、現代の若手のウクレレエキスパートプレーヤーはハワイアンソングなんぞは弾きませんし、むしろハワイアンとは対極の激しい曲を弾いたりします。
ハワイはウクレレの本場ですが、そのハワイであってもハワイアンソングを弾く人はほとんどいないそうです(ちなみに、ブラジルに行ってもボサノバを弾く人は少数だし、現代のアメリカでもカントリーミュージックを弾く人は少数だし、日本でも演歌は少数派になってますね)。ウクレレでハワイアンソングが弾かれる頻度は日本が世界一かもしれません。
ウクレレはもっと汎用なジャンルに適用することのできる応用範囲の広いすばらしい楽器なのに、なぜか保守的にハワイアンソングと表裏一体とされてしまっていて、潜在的ポテンシャルが不当に抑圧されてしまっているように思えてなりません。ウクレレをハワイアンやフラダンスの呪縛から解放してもっと自由にいろいろな曲を弾くようにするべきではないでしょうか。ハワイアンソングから親離れして独り立ちさせればウクレレはもっともっと成長するし、もしかしたらギターをも凌駕する可能性も秘めていると思うのです。
もう、ウクレレはハワイアンから決別するときが来ているのです。
楽器としての先輩のギターはスペインが発祥だと思いますが、今や汎用楽器としての地位を確立していて「ギターをやる人はスペインのラテン系音楽を弾かなければならない」、なんていう人はいないと思います。同様に、「ピアノやバイオリンはイタリア音楽、バロックを弾くための楽器だ」、という人もいないと思います。ウクレレも同じくハワイから巣立ちするべきときです。
そのための大きな一歩として私は一大提言をします。ウクレレが(少なくとも日本において)「ハワイ」から離れることができないのは、一つの理由としてその名称のせいだと思うのです。「ウクレレ」というのはいかにもハワイ語的で、南国の島と海と空とを連想させてのんびり異国ムードが漂う感じです。このハワイから逃れられないイメージの「ウクレレ」とう名称をこの際捨て去りましょう。
代替名称としては「4弦ミニギター」略して「4ミニ」はどうでしょうか。ウクレレの実態と潜在的可能性を的確に表していると思いませんか。
「4弦ミニギター」または「4ミニ」と呼べば、ギターに挫折しまたは敬遠していた人たちも、「そうか、ウクレレもギターの一種なんだ。これならいろいろと簡単に弾けそうだ」と気づいて手に取ってくれるような気がするのです。そして、もっともっと広範にウクレレが普及する第一歩になってほしいのです。
ちなみに、アメリカ本土ではすでに「ウクレレ」の名称を実質的に廃絶し、今では「Uke(ユーク)」という名称が一般的です。これによってウクレレ改めユークはアメリカにおける汎用楽器の地位を得つつあるのだと思います。
日本でも「ユーク」と呼びましょうか。

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ウクレレの選び方<4>

ウクレレの選び方<4>
ご訪問ありがとうございます。

「では具体的にはどのメーカーのどの機種がおすすめなの?」 という質問がありそうですね。
残念ながら、私はこの質問には答えられません。私自身がまだ十分に満足できるウクレレに出会えていないので。
参考までに私(初級から中級でポップスやクラシックのソロ弾き)が今欲しいと考えているウクレレの仕様は以下のようになります。
ソプラノロングネック。マホガニー単板。ネック幅36mm。ネック厚さ18mm。サドル上弦間隔40mm、フレット高さ1mm。木製サドル。
別に特殊な仕様という訳ではありませんが、実際にこれを探してみると完全に合致するウクレレは見つからないものです。


もし読者の皆さんが私と同じように自分の理想とするウクレレが見つからなかったらどうすればいいのでしょうか。
解決策の一つは個人製作家に製作依頼することです。「オーダーなんてとんでもない!」と思うかもしれませんが、意外と良心的価格で製作してくれるところもあります。
例えば、タカハシウクレレ(http://www.takalele.com/)は品質、音質とも素晴らしいと思うのですが7万くらいから作ってくれるようです。破格です。難点としてはだいぶ待たされることを覚悟で。
この製作家は私と同じ考え方で高いフレット、厚いネックを推奨しているようです。
先日、錦糸町のハンドクラフトギターフェスに行きたくさんの個人製作家のウクレレを見てきましたが、10万以下でも良質のウクレレを提供しているところがいくつかありました。


それでもやっぱり10万とか7万とかは躊躇する、、、、という人も多いことでしょう。
その場合どうするか。その場合は最後の手段「自作」です。
「自作! それこそとんでもない!」と思いますよね。でも自作といってもキットが販売されているので、日曜大工の延長で意外と作れてしまうものです。特にウクレレの形をつくるのは実はそんなに難しくないのです。普通の日曜大工に抵抗がなく、接着剤使用のプラモデルを作った経験のある人なら問題ないでしょう。
自作キットを元に適度に自分仕様に変更して製作してみてはいかがでしょうか。
ただし、自作で難しいのは塗装です(プラモデルでもそうですよね)。これは試行錯誤しながら頑張るしかありません。 ^^;
個人製作家に依頼するよりは早くできるかもしれません。

もちろん、既存の市販品で満足できるものがあればそれを買えばいいことは当然です。
あえて、ざっくりと初心者の方に最初の一台をおすすめするのでしたら、2万円代くらいのコンサートサイズのマホガニー単板機でどうでしょうか。

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ウクレレの選び方<3>

ウクレレの選び方<3>
メーカー別の特徴
ご訪問ありがとうございます。

さて、前回はウクレレの細部の話をしましたが有名メーカーでも標準とは違う寸法や構造を採用していることは珍しくありません。そこで、前回内容と一部重複しますが著名メーカのウクレレの特徴をまとめてみます。

●T's
個人製作家を除き、日本における法人ウクレレメーカーはT'sとフェイマスが二大メーカーと言えるでしょう。そのうち比較的高級機(といってもハワイ製よりよほど安い)はT's、比較的廉価機はフェイマスが棲み分けしているように見受けます。両社ともその製品の評価は高いです。
ただし、高級機分野ではやはりハワイ製が人気があるし、廉価機分野では中国やベトナムなどアジア製の追い上げが激しく、両者ともこれから先の方向性を模索しているところではないでしょうか。
さて、T'sですがこのメーカーのウクレレはネックが細いという特徴があります。1フレットあたりの最薄部で、他社標準は18mmくらいのところが16mmになっています。
作り込みはかなり高品質で全般にラフなハワイ製を凌駕しています。

●フェイマス
フェイマスは初心者に絶大な人気とシェアを誇っています。その中でもFS5という機種が看板商品となっているようで、初めてのウクレレで迷ったらFS5、という人も多いようです。
フェイマス製ウクレレの特徴はネック幅が広いことで、他社標準は35mmくらいのところが37.5mmになっています。初心者にとってはこれが逆に弾きやすく感じるのかもしれません。
それからもうひとつ、すべての機種ではないかもしれませんが、マイフェス製には力木が大胆に省略されています。力木は主に二種類あって横方向に横断する強度確保のためのものと、表板のブリッジ下に縦方向に設けられブリッジの振動を表板にバランス良く伝達させるためのものがあります。
フェイマス製では表板には前者(横方向)の二本が設けられているだけで、裏板には力木が全くありません。
ブリッジ下の力木は弦楽器の音色を左右する重要要素とされているのに、これを省略するのは大胆だと思います。
フェイマスウクレレは合板機が多いのですが、合板ゆえに強度が確保されているのでしょう。また、力木の省略でコストダウンが図られているのだと思います。

●カマカ
ウクレレの王様です。カマカ以外はウクレレと認めないという人もいるようです。
ちなみに、世界のウクレレ二大メーカーはカマカ(ハワイ)とマーチン(アメリカ本土、メキシコ)でしょうか。カマカはコア材が得意でマーチンはマホガニー材が得意です。
そして、三大ハワイメーカーはカマカ、コアロハ、Gストリング(最近はGストリングに代わってカニレアかも)と言われます。いずれにしろカマカはウクレレ界の巨人でして、あの音色はカマカ以外には出せないのではないでしょうか。
そんなカマカですが、ブリッジ上の弦間隔がやや広めです。他社標準で40~42mmのところをカマカは45mmくらいありますので注意が必要です。

●マーチン
前回のブログで「ウクレレにはディフェクトスタンダードが存在しない」と述べましたが、あえて標準を挙げるとすればマーチンがそれに該当すると思います。ピーナツ型(だるま型でない)のボディと12フレット接続の仕様は「マーチンスタイル」と呼ばれて多くのメーカーがコピーしています。一番オーソドックスなメーカーといえるかもしれません。高級機のメーカーですがメキシコ製のものはそれほど高いわけでもありません。

●コアロハ
現在、カマカに次ぐ人気を誇るのがコアロハかもしれません。楽器屋のウクレレコーナーに行けば普通は最低限カマカとフェイマスとコアロハは陳列されていると思います。コアロハは確かにいい音がしますし、カマカに比べれば少し安いですし、ハワイ製というのは購買意欲をくすぐることでしょう。楽器屋で新品機を弾き比べればカマカよりいい音がするかもしれません。
ただし、コアロハ、注意が必要だと思っていますので少し詳しく述べさせてもらいます。
上記のようにT'sもフェイマスもカマカも他社と異なる特徴的部分があるのですが、それは比較的小差といえます。他方のコアロハは他社と全く異なる独自路線を突っ走っているのです。オーソドックスな作りがマーチンならば、その対極にあるのがコアロハと言えるのではないでしょうか。まだ創業から20年しか経ってない新進気鋭のメーカーゆえ意欲的に新しいことを試みているようでして、その姿勢は評価できるし好感も持てますがリスクがあることも事実だと思います。
単純に考えても、他社と相当に異なる構造で、しかも会社の歴史が20年しかないということはその製品は30年、40年の寿命は保証できないでしょう。そして実際にコアロハが壊れたという話はよく聞くのです。以下、コアロハの他社と異なる特徴をまとめます。
・ライニングがない!
コアロハは表板や裏板と側板との接続補強のためのライニングがありません。ライニングは強度部材であって音色を考慮すれば省略した方がいいのかもしれません。外観からはほとんど分からないしコスト的にも有利でしょう。しかしウクレレに限らずギターでも長い歴史のあるライニングを省略すれば強度が低下するのは明らかで、多少の衝撃で表板と側板の接続部に割れが発生したという話はよく聞きます。要注意だと思います。
・標準的な横方向の力木がない。
上記フェイマスの項でも書いたように、普通は左右の側板を接続する横方向の力木が表板や裏板に設けられていますが、コアロハには(少なくとも裏板には)存在しません。この方が音はよく響くのかもしれませんが、丈夫な合板機ならまだしも強度的に劣る単板機には力木の省略は構造的に無理があるように思えてしかたありません。
・トンネル型力木
標準的な横横断の力木がない代わりに、ボディのウエスト部にトンネル型力木が設けられています。楕円穴があいた板材を力木としています。
これはダルマ型ボディの上の頭部の空間と下の腰部の空間をトンネルで通路を狭める役割があるのだと思います。したがって、下部空間で発生した振動・音響をトンネルで一度十分に絞ってから上部空間に伝え、サウンドホールから外部に開放することになり、音に奥行きと深みが増すことになるのでしょう。
また、このトンネル型力木は、普通の横方向力木の代替としているのかもしれませんが強度的にはこれだけでは不十分に感じます。
・アクイーラ弦を標準装備
ウクレレは普通は安価なGHS弦が張られて売られています。奏者のお好みで交換してください、ということだと思います。
しかし、コアロハは最初からアクイーラ弦が張られているのです。これはいい音がするのですが独特な音でもありますし、なにより特徴として「どんなウクレレもアクイーラ弦を張ればアクイーラの音になる」とも言われる個性の強い弦です。
ですから、店頭でコアロハを弾いてみて「お、これは独特ないい音だね」と思っても、それはコアロハの音ではなくてアクイーラ弦の音なのかもしれません。注意してください。
・人工象牙(TUSQ)サドルを標準装備
これもアクイーラ弦と同様に個性の強いサドルでして、標準の牛骨とはかなり違うやや硬質な音になります。ですので、コアロハの独特な音はアクイーラ弦と人工象牙によるところがかなり大きいのだと思います。
・板材
ある人から聞いた話で真偽は確かめられませんが、コアロハのウクレレは「コア単板」として売られていますが実は純粋なハワイのコアではなくて、どこか東南アジアのアカシアに近い種類の板材を使っているのだとか。アカシアとコアは同じ種類の木なのだそうで、コアが伐採できない最近はアカシアのウクレレも増えてきています。
ただしかし、アカシアなら「アカシア」と表記するべきではないでしょうか。それともアカシアとコアの中間のような材質でも使っているのでしょうか?よく分かりませんが。
ちなみに、「コアとアカシアはほとんど同じ」と言う人もいるのですが、個人的にはアカシアの音はやはりコアとは違うと思ってます。
・デザイン
パイナップルの頭のような形状のヘッド。これは単にデザインの好き嫌いの話ですね。ただ目立つことだけは確かです。

少しコアロハを批判的に書いてしまったかもしれませんが、コアロハがいい音色であることは疑いもありませんし魅力的なウクレレでしょう。ただ、購入に際しては上記のようにかなり特殊構造を採用しているし、まだ歴史の浅い若い会社であるということは十分に認識しておきましょう。

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