fc2ブログ

ゆっくり歩こう

阿蘇山のカルデラ噴火

阿蘇山の噴火については続報がありませんので収束する方向に向かっているのでしょうか。そうあってほしいものです。
先日あまり地震の多くない鳥取で震度6弱の地震が発生してますし、西日本で明らかに異常な状態が続いているのが気になります。
https://www.youtube.com/watch?v=APC7A7ZTEow
↑の動画(35分~43分)を見ると、阿蘇山の地下6kmのところに直径2kmのマグマだまりがあるそうですが、この程度の大きさならば日本が全滅するような破局的災害にはならないかもしれないようです。しかし、地下13kmのところには直径20kmもマグマだまりがあるかもしれないということで、これに基づいて山体崩壊が起きれば日本は全滅するのでしょう。あまりに大深度なので過大な懸念はしなくてもいいのかもしれませんが。
阿蘇山は過去30万年間に4度のカルデラ噴火を起こしており、9万年前の最後の噴火(Aso4)が最も大規模で日本全体が壊滅的被害を被ったそうです。
ただ、この4回目の噴火は例外的に大規模だったようで、他の3回はそれほどでもなかったようです。もし今度阿蘇がカルデラ噴火を起こすとしたらどの程度の規模になるのでしょうか。前回だけが例外的に大規模だったので、次回はもっとだいぶ小規模に収まってくれるかもしれないし、逆に9万年もの長期間エネルギーをため込んでいるので4回目と同様かまたはより大規模になるかもしれません。

4回目のカルデラ噴火では火砕流だけで九州と山口県が覆われ、日本全土が厚い火山灰に覆われてしまいました。
「火砕流はともかく、近畿、中部、関東、東北などは火山灰だけなら深刻な被害にはならないんじゃないの?」
と考えている人もいるかもしれませんが、そうでもないようです。
というのも、火山灰はまず最初に都市機能をマヒさせます。雪と違い自然蒸発することなく、しかも雪より重い火山灰はやっかです。もちろん農地につもれば農作物は収穫できなくなるでしょう。
またさらに、雨が降ると山地に積もった火山灰は土石流となって平野部を襲うことになり、甚大な被害が想定されるそうです。結局、日本中ほとんどどこも住めなくなってしまうのだそうです。
もちろん、噴火の規模によりますが。


阿蘇山のカルデラ噴火について懸念をして、素人ながら何度かこのブログで注意喚起をさせていただきました。
これらを読んだ読者によっては、「なんだかオカルト的で、悲観論的で、人に無用の不安をあおりたてている」と不快感を持つ人もいたと思います。
しかしよく考えてみてもらえば、昔から原発の危険性を訴えていた人たちも同じような冷たい扱いをうけていましたが、東日本大震災で実際に深刻な原発事故が発生してしまいました。
また、東南海地震などの巨大地震についてもずいぶん昔はあまり真剣には考えられていなかったのが、次第にその危険性が社会全体に認識されるようになってきました。
カルデラ噴火も東南海地震と同じで、「必ずいつか発生する災害」なのです。頻度は低くともその被害規模は地震や津波の比ではなく大きいのです。しかもカルデラ噴火を起こす火山は阿蘇だけではなく、日本中にあきれるほどたくさん存在しています(例えば、箱根山は富士山の10倍の威力をもつカルデラ火山です)。それなのに私たち日本の社会はあまりに無神経なのではないでしょうか。
隣国との緊張関係が続く中で安全保障の議論も大事ですが、古来、戦争が原因で亡くなる人の数よりも、自然災害で亡くなる人の数の方がずっと多いのだそうです。軍事的安全保障よりも自然災害安全保障をもっともっと真剣に考えるべきだと思います。

スポンサーサイト



PageTop